
松永窯
継承する伝統と新しい風
福島県浪江町に伝わる大堀相馬焼は、300年余の歴史を誇る伝統的工芸品です。二重焼き、貫入(ひび割れ)、駒絵などの特徴を持ち、大堀地区の窯元たちが代々この技を伝えてきました。
しかし、2011年の東日本大震災と原発事故のため浪江は全町避難に。当時20軒以上あった窯元も職人たちもみな土地を追われ、バラバラに避難を余儀なくされました。
それでも窯元たちは伝統の灯を絶やさない努力を続け、これまでに約半数が避難先で工房を再建し、作陶を継続しています。

大堀相馬焼の特徴を活かしつつ、他の伝統工芸やデザイナーとコラボした新商品を生み出すなど、伝統を守りつつ新たな挑戦を続けています。